こう見えて?
あ、見えてないと思いますが現在まで33年ほど住宅不動産関係に携わってます。
近所に建売住宅ができて・・というかここ数年、建売住宅がやたら近所に建って売れてます。自分で住んでて言うのもだけどそれほど便利な場所ではないです。
ハミ太郎:不便でも住めば都?
売れる理由は販売金額が安いという理由でしかありません。
よく言われる
アパートの家賃で買える
ですね。
なぜ安いのかの結論から言うと建築コストがかなり安いんです。
近所で販売されている物件を例に解説します。
何で建売住宅って安いの?
自分の仲間の不動産会社も昔は建売住宅を売ってビジネスをしてましたが、全国区の建売業者が出てきて今では地元業者で建売を作って売るという業者は激減しました。
理由は価格で勝てないからです。
建売住宅の土地面積は地域によって変わりますが、だいたい30坪から大きくても38坪程度。建物も30坪弱といったところでしょうか。
土地の取得は地上げなどをしてるわけではなく、地域で販売されている物件にめぼしを付けて購入している事が多いです。なので土地取得費用については相場から大きく安く取得してるとは考えにくいですね。
ちなみに近所の土地は当初約80坪弱で約2,800万円で販売されてました。
この坪数金額だと一次取得者(初めて家を買う人)には手がでないですよね。普通に注文住宅建てたら5,000万円コース。実際しばらく売れずに看板が立ってました。
不動産を売りたい人ってほぼほぼ早くお金にしたい人です。
物件預かった不動産業者さんも売主さんの為に早く売りたい。
ただこればかりは買いたい人がタイミングよく(ここ大事)現れてくれる事が絶対条件。
ただ売れない不動産はないと言われてます。理由は売値次第だから。たとえば極端にいうとさっきの2,800万円の物件が100万円になりました!となれば買う人はいますよね。相場より安ければ再販する事で利益だせますから。
なかなか売れないとなると売主も不動産業者もじれったくなりますね。
そこで建売業者が登場します。
この物件を2分割して建物建てたら売れるかも?と。
ここで値引き交渉があったかはわかりませんが、うちの近所の物件は建売業者に売ったので建売住宅が完成して販売してます。
販売金額からみる利益構造
その土地は古い建物は解体されて更地で2,800万円ほどで販売されてました。
今回2棟の建売なので2で割ると1区画1,400万円。
建物がいくらか?というと建売業者は大体800万円ほどで建物外構まで作るようです。
800万円を仮に28坪で割ると
坪単価28万円!!!!!
安いですよね。
もちろんこれは業者の企業努力ともいえるんですが、新築を作っていた自分としても最初聞いた時にはすごいコストダウンだと思いました。
この低単価を可能にするのは、現場で作業する職人の作業賃金を複数棟まとめて発注する事で1棟では安く見える金額も2~3棟同時にあればそれなりの賃金となるからです。うちの近所の現場の基礎工事はすべて外国人でしたので、おそらく安く使っているのでは?と思いました。今後はすべての作業が外国人なんて事も出てくるかも。
原価計算してみると
土地 2,800万円
建物 1,600万円
合計 4,400万円
対して販売価格は
2,800万円×2で5,600万円
ということは
5,600万円―4,400万円=1,200万円
こんなに利益が出るんですね。
とは言えここには取得する費用や販売する費用、税金等は含まれないです。
販売価格が下がる理由
建売業者さんは建物が完成してから1か月から2か月で売り切りたいと計画を立てるようで販売会の来場者数や反応を見て売れにくいと判断するとどんどん売値を下げていきます。上に書いたようにある程度利益に余裕があるからできるワザなんです。
先程書いたように不動産は価格が下がれば必ず売れるという理屈からするとどこかで買いたい人が現れるというビジネスモデル。
まとめ
もしこのブログを読んだ方が、値引きあるなら待った方がいいい?となると他に欲しい人が現れてしまったらその物件は無くなってしまうので、可能かどうかは別として値引き交渉をしてみるというのが良いと思います。
無理な交渉を行うと相手も人。心証悪くなるので担当営業さんとコミュニケーションとって取引がスムーズに行われるように相談する事をおすすめします。
住宅購入は縁物です。縁がないと思ったら退散もありです。